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2024年11月号

ニューストピックス


■「レナウン」の社名が復活(オッジ・インターナショナル)
■人気ゲーム運営元を特許権侵害で提訴(セガ)
■電子マネー「PayPay」の決済音、音商標で出願
■知的財産の取引適正化に向け下請法改正へ(公取委)

●「レナウン」の社名が復活(オッジ・インターナショナル)
衣料品メーカーの「オッジ・インターナショナル」は、11月2日付で社名を「レナウン」に変更すると発表しました。知名度の高い社名に変更することで、企業ブランドを高め、成長につなげる狙いがあるということです。

http://www.oggi-inter.co.jp/news/4145/

レナウンは、1902年創業のアパレル業界の老舗で、高度成長期に百貨店とともに事業を拡大し、90年代には世界最大級の売上高を誇るアパレルメーカーとなりました。しかし、主要販路だった百貨店の販売低迷やユニクロをはじめとする低価格帯のブランドの台頭により、業績が低迷し、2020年5月に経営破綻しました。破産手続きを終えた旧レナウンは、法人としては消滅しましたが、レナウンの「ダーバン」「アクアスキュータム」などの有名ブランドは、「オッジ・インターナショナル」に事業譲渡されました。同社では、引き継いだ2つのブランドが主力事業に成長したことから、老舗ブランドである「レナウン」へ社名変更することで、認知度の向上とブランディングを目指すとしています。

●人気ゲーム運営元を特許権侵害で提訴(セガ)
スマートフォン向けゲームなどを運営する「バンク・オブ・イノベーション」(BOI)は、ゲーム機器大手「セガ」から特許権侵害で訴えられたと発表しました。

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS80485/9b031ff1/c1ec/4198/ae7f/9f9bc9b8356e/140120241021500600.pdf

BOIによると、人気ソーシャルゲーム「メメントモリ」と2023年にサービスを終了した「幻獣契約クリプトラクト」がセガの持つ5件の特許権を侵害しているとして提訴されました。セガ側はゲームプログラム差し止めのほか、損害賠償金10億円と損害遅延金を求めているということです。両社は特許権の実施権許諾条件について協議を重ねてきましたが、合意に至らず、今回の提訴となりました。対象となるのは、特許第5930111号をはじめとする5件です。BOIは、「当社サービスが当該特許権を侵害しているとの事実はないものと認識しており、訴訟の中で、当社の主張の正当性を明らかにする」としています。

●電子マネー「PayPay」の決済音、音商標で出願
ソフトバンクグループの「PayPay(ペイペイ)」は、電子マネーの決済手続き時の「ペイペイ!」という音を音商標として出願しています(商願2024-030560)。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2024-030560/40/ja

音商標は、メロディー、音声、自然音などからなる商標のことで、聴覚で認識される商標のことです。商標は、文字や図形(ロゴ)からなるものだけでなく、音についても登録することができます。音商標は、2015年4月1日から登録が認められるようになった比較的新しい商標です。電子マネーの決済音としては、イオンの電子マネー「WAON(わおん)」の決済音(犬の鳴き声ごえのイメージ)が2017年に音商標として登録されています(登録番号: 5984020号)。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2015-029881/40/ja

●知的財産の取引適正化に向け下請法改正へ(公取委)
公正取引委員会と中小企業庁は、下請の中小企業が持つ図面や生産ノウハウなどの知的財産を、発注企業側が開示を強要したり、無償譲渡させたりする行為などが多いという実態調査を受け、近く下請法を改正する方針です。

https://www.jftc.go.jp/soshiki/kyotsukoukai/kenkyukai/kigyoutorihiki/kaisaijyokyo/index.html

公取委は、こうした行為は、優越的地位の濫用にあたる可能性があるとして、詳しく実態調査する方針を示しました。これを受け、中小企業庁は、大企業と中小企業間の知的財産をめぐる取引の適正化に向け、来年の通常国会での下請法改正を視野に検討を進めています。

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