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2024年12月号

ニューストピックス


■「知的財産取引に関するガイドライン」を改正(中小企業庁)
■映画「シン・ゴジラ」の立体商標の登録を認定(知財高裁)
■文字起こしの「ネタバレサイト」で初の逮捕者(宮城県警)
■特許出願非公開制度の解説漫画を公開(特許庁)

●「知的財産取引に関するガイドライン」を改正(中小企業庁)
中小企業庁は、知的財産に係る取引における基本的な考え方などを示した「知的財産取引に関するガイドライン」を改正しました。

https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/chizai_guideline.html

同ガイドラインは、不適正な取引慣行の抑止のために策定されたもので、今回の改正では、大企業が知的財産権上の責任を中小企業に一方的に転嫁する行為(責任転嫁行為)を禁止することなどが明確化されました。

<主な改正事項>
・第三者の知的財産権を侵害しないことに係る保証責任や、その保証に当たっての調査費用などの負担については、発注者・受注者が果たした役割などに応じて適切に分担し、受注者に一方的に転嫁してはならない
・発注者から受注者への「指示」は、口頭での助言や情報提供のような正式な書面によらない形式のものも含み得る
・受注者に帰責事由がないにもかかわらず、受注者が第三者から訴えられた場合には、発注者は、受注者からの目的物の仕様決定に係る経緯などの開示要請や、第三者との間に生じた損害賠償についての求償などに応じるべきである

●映画「シン・ゴジラ」の立体商標の登録を認定(知財高裁)
特許庁が「商標登録を認めることができない」とした映画「シン・ゴジラ」の立体的形状からなる商標(立体商標)について、知財高裁は「登録は認められるべきだ」とする判決を下しました(令和61030日)。

知財高裁 令和6年(行ケ)第10047号 拒絶審決取消請求事件
https://www.ip.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/479/093479_point.pdf

商標登録が認められるべきとされた立体商標は以下です。



商願2020‐120003号の商標出願公報
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2020-120003/40/ja

本願(商願2020-120003)は、商品区分の第28類「縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他のおもちゃ、人形」を指定商品とする、シン・ゴジラの立体的形状についての商標登録出願です。

<商標法3条1項3号についての知財高裁の判断>
知財高裁は、「本願商標は、『縫いぐるみ、アクションフィギュア、その他おもちゃ、人形』という本願の指定商品の機能や、美観の発揮の範囲において選択されるものにすぎないというべきであり、商標法313号に該当する」として、本願商標が商標法31項3号に該当するとした特許庁の判断に誤りはない、としました。

<商標法3条2項についての知財高裁の判断>
一方、本願商標について、商標法第32項の規定は適用されないとした特許庁の判断は誤りであるとして、特許庁の拒絶審決を取消しました。

すなわち、「本願商標については、その指定商品に使用された結果、需要者である一般消費者が原告の業務に係る商品であることを認識できるに至ったものと認めることができる」旨判断されました。

●文字起こしの「ネタバレサイト」で初の逮捕者(宮城県警)
人気アニメや映画のストーリーや登場人物のセリフなどを文字に起こし、インターネット上に無断で公開したとして、宮城県警は、サイト運営会社の関係者3人を逮捕しました。大手出版社など計12社の著作権を侵害した疑いです。コンテンツ海外流通促進機構(CODA)によると、文字起こしの「ネタバレサイト」の運営をめぐり、関係者が逮捕されるのは全国で初めてです。

https://coda-cj.jp/news/2124/

発表によると、3人は2023~24年、映画の作品中の登場人物名、セリフや場面展開などのストーリー全体の克明な内容を文章に起こし、関連画像と共にサイトに掲載していました。これにより、多くのアクセスを集め、広告収入を得ていたとされています。

●特許出願非公開制度の解説漫画を公開(特許庁)
特許庁は、令和651日より経済安全保障推進法に基づいて、特許出願非公開制度が開始されたことに伴い、同制度のポイントを解説する漫画を公開しました。

https://www.jpo.go.jp/system/patent/shutugan/hikokai/comic_hikokai.html

内容は「特許出願非公開制度の概要」と「外国出願に関する留意事項」で構成。漫画は、特許庁の職員が作成したもので、特許の専門家でない方に対してもより分かりやすく解説することを目指したとしています。

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